もくじ
引越しや遺品整理、相続者がいないなどの理由で仏壇を処分することを考える場面があります。
しかし、仏壇は祖先や本尊を祀っているため、家具と同じように安易に処分できず、困っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、仏壇の処分方法と流れについて解説していこうと思います。
処分方法
仏壇を処分する場合、以下の4つの依頼先があります。
お寺
最もポピュラーな方法は、菩提寺に依頼することです。お布施が必要になりますが、きちんと供養まで行ってくれます。また、処分だけでなく、新しい仏壇を購入する際の相談にも乗ってくれますよ。
デメリットは、檀家として毎月様々なお付き合いをしなければならないので、面倒に思うことがあります。
仏具店
菩提寺と同じくらいメジャーな仏具店。日程調整がしやすく、処分のやり取りもスムーズに行えます。仏具店で引き取ってもらった仏壇は合同供養として焚き上げを行います。
新しい仏壇を買う場合、値引きされるのでお得ですが、買わない場合はお願いしにくいかもしれません。
自治体
家具などと一緒に粗大ゴミとして、仏壇を処分する方法もあります。自治体管轄なので、出し方はそれぞれ異なりますが、費用面でも安く処分することができます。
しかし、一般的に仏壇をゴミに出すという行為は供養をしていても良く思われないので、おすすめはできません。
専門業者
遺品整理や引っ越しなどの専門業者に依頼するという方法もあります。業者を自分で探すという手間がかかりますが、出張買取を行っているところを探せば、運ぶ手間は省けます。
供養を行ってくれないところもあるため、事前の確認が必要です。
費用
仏壇の処分費用は、処分を依頼する場所によって様々です。
自治体・専門業者・お寺・仏具店の順で高くなっていきます。
粗大ゴミとして自治体に依頼する場合は500〜2,000円程度、専門業者や仏具店に依頼する場合は20,000〜80,000円程度です。
菩提寺に依頼する場合、処分費用ではなくお布施になりますので、宗派やお寺によって金額が異なります。大体の相場は、30,000~70,000円だといわれています。「お気持ちで」としているお寺もあるため、直接相談してみると良いですよ。
処分の手順
一般的に仏壇処分には、6つのステップがあります。
1.供養
仏壇を処分する際に忘れてはいけないのが「閉眼供養」です。閉眼供養とは、仏壇に入っている魂を抜くための儀式のことです。供養をし、ただの棚に戻します。
2. 採寸
供養が終わったら、採寸をします。仏壇の幅・高さ・奥行を測り、メモしておきましょう。
3.見積もり
仏具店や業者を選定し、見積もりを取ってもらいます。納得のいく金額で引き取ってもらえるように何社かまとめて見積もりを出してもらうと良いです。
4.梱包
基本的に仏壇の梱包は業者が行うので、中身を空にしておけば大丈夫です。供養するものはここでまとめておきましょう。
5.取引
運搬も業者が行います。その後お寺へと運ばれ、お経を読みます。
6.解体
最後に専門の職人によって、仏壇の解体が行われます。仏壇の中には、高価な木材で作られているものもあるため、リサイクル材として再利用されることもあります。
処分する時のマナー・注意点
仏壇を処分する際に知っておくと良いマナーをここでご紹介します。
- 引き出しや小物入れは全て開けて、中が空か確認しましょう。
- 遺影・お位牌・仏像・掛け軸も仏壇同様に供養が必要です。
- お寺の宗派には従いましょう。
- 魂を抜いた後でも解体し終えるまで心を込めて丁寧に扱いましょう。
仏壇はご先祖様が長年過ごしてきた神聖な場所です。失礼のないよう、そして感謝の気持ちを忘れずに正しい方法で処分しましょう。