人形供養は日本独特の習慣?歴史や注意点について解説!

子供の頃とても大切にしていた人形。思い入れのある雛人形や五月人形。
親しい人の遺品であるぬいぐるみ……。

それらをどうしても手放さなくてはいけなくなった時、あなたはゴミと一緒に廃棄することができますか?

捨てることにどうしても抵抗を感じてしまう人も少なからずいるでしょう。
そんな時の選択肢としてあるのが、お寺での人形供養です。

今回は人形供養の歴史や、実際にお寺へお願いする際の注意点などをご紹介します。

人形供養はいつから行われていたのか

日本では昔から日頃使っている物には魂が宿ると考えられていました。他にも、人型の物や可愛い人形にも、魂があると考えられていたようです。
しかし人形供養の歴史自体は意外と浅く、このような習慣が生まれたのは昭和30年代からとなっています。

人形の処分に困った持ち主が、東京の人形製造会社に相談したことが始まりでした。宗教的な歴史があった訳ではなく、物に対する感謝やゴミとして捨てられないといった、人間の気持ちが事の始まりだったということになります。

こういった習慣は海外ではなく、日本ならではだといわれています。
海外では「物は物」というという考え方が強く、使用できなくなった物はたとえ宗教と関係があったとしても、廃棄してしまうのだとか。

ただ日本でも、人形供養をお願いする人の中には「供養っていっても結局は処分でしょ」と考えている人もいるようです。
お寺へお願いする時にも「供養をお願いします」ではなく「処分してください」と言う人がいるのだとか。
お寺の方々は真心こめて供養してくださいます。供養と処分という単なる言葉の違いだけではなく、持ち主が人形に対してどう思っているのかを重視されているのです。

人形供養は人形への感謝の気持ちが最も大事だということを、忘れないでください。

お焚き上げ

伝統的な儀式。どんど焼きとも呼ばれています。
昔から火で燃やされた物は浄化し、天へ戻ることができると考えられていました。そのため、お焚き上げでは魂が宿っている物をお寺に持っていくと、僧侶が供養し焼却してくれます。
人形はもちろん、写真や手紙、本、お札などの燃える物であればお焚き上げしてもらえます。

お寺によっては人形供養に特化したところもあります。
費用がかかるお寺と無料のお寺とがありますので、人形供養をお願いする時は日程も含めて必ず事前に確認しておきましょう

人形供養の流れとしては、申し込み→人形の郵送(または持ち込み)→読経、お祓い→お焚き上げ→灰の一部を人形塚へ、となります。
注意点としては、お願いする時に人形のケースや飾りなど、燃えない物と一緒に渡さないようにしてください

どうしてもお寺での供養が難しい場合

自分で供養する方法もあります。
人形をきれいに拭き、塩を振ってください。そして白いきれいな紙に包んでから
「ありがとう」と声をかけてあげてください。その後は自治体の可燃ごみとして廃棄します。

もし捨てること自体にどうしても抵抗があるようでしたら、寄付するのもひとつです。状態にもよりますので、NPOなどの団体や幼稚園に問い合わせてみましょう。場合によっては海外の子供たちの手に渡って、再び愛されることになるかもしれません。

人形塚に刻まれた歌

お焚き上げされた人形の灰の一部は、人形塚へ埋葬されます。

京都にある人形供養で有名な宝鏡寺、別名人形寺の人形塚には、作家の武者小路実篤の歌が刻まれています。

「人形よ 誰がつくりしか 誰に愛されしか しらねども 愛された事実こそ 汝が成仏の誠なかれ」

大切にしていた人形には、その最後の時も感謝の気持ちを忘れずに見届けてあげれば、ちゃんと天へと戻ることができるでしょう。

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