お名前を教えて下さい。
私、当山の正伝寺の43世の住職をしております、田村完浩(たむらかんこう)と申します。
宗派を教えて下さい。
宗派は日蓮宗になります。
出身を教えて下さい。
出身は正伝寺でありますので、東京の港区になります。
お寺の紹介・歴史を教えて下さい。
正伝寺は1602年の開創となります。第107代天皇であられます後陽成天皇の晩年の草案後が始まりだと言われているわけでございますけども今年で418年の歴史があるお寺でございます。
正式名称は松流山正伝寺と申します。松の流れの山に正伝寺が始まった当初はですね、九州佐賀の松尾山光勝寺の江戸出張所として始まったそうでございます。本山の出開帳の場所だったわけでございます。
佐賀から船で江戸に入ってきまして、今このお寺は線路沿いのお寺でございますけども、その線路には、山の手線、京浜東北線、新幹線通っていますけども今その線路になっているところが、ちょうど海だったそうでございます。開創当時は海の近くのお寺ということでございます。
当山にはご守護神がいらっしゃいまして開運大毘沙門天王様(かいうんだいびしゃもんてんのう)ご奉安させていただいています。
江戸三大毘沙門と言われていまして、神楽坂の毘沙門様、浅草の毘沙門様と並んで江戸時代の大きな交流をみせたそうでございます。
その様子はですね江戸名所図絵という浮世絵などに盛況ぶりが今でもしのばれるわけでございます。毘沙門様でございますけども、江戸三大毘沙門、開運大毘沙門天王様、このお寺にいらっしゃったのは今から350年くらい昔のことでございます。
その当時はもちろん江戸時代でございますので、道ゆく方々は着物を着てちょんまげを結って、そういった時代から沢山の方々の信仰を集めた毘沙門様でございます。
当山の境内の墓所に初代立川談笑師匠さん、落語家の方ですね。その落語家の方のお墓がございます。初代立川談笑師匠さんというのは、落語の黎明期の代表人物であられる方でございますけども、そのお墓がこの正伝寺にはあるわけでございますけども、そのご縁でですね、今の六代目の立川談笑師匠さん、毎年12月に来ていただいて初代の追悼の落語会を毎年開催しているわけでございます。
宿坊やっております。東京23区内では初めてということで
令和元年より始めさせていただいて、沢山の方にご利用していただいております。
どうか、東京に来た際には、都会のど真ん中のお寺でございます。周りはオフィス街でございますけども、オフィス街の中のお寺に泊まるというような不思議な体験をしていただいてもよろしいのかなと。ぜひ、お勧めするところでございます。
お寺では、仏教体験をご用意しております。
腕輪数珠作り、写経、大変好評いただいているのは、お守り作りでございます。自分の願い事をこめたオリジナルのお守りを作ることが出来ます。
ぜひ、体験した方はお気軽にご連絡いただいてお申込みいただければと思います。
僧侶になったきっかけ教えて下さい。
お寺に生まれまして、ゆくゆくは、正伝寺の住職となると決められておりまして、それがきっかけでございます。
若いころは、反抗といいますか、お坊さんになりたくないなと思っていた時期もあったのですが、年とるごとに、勉強するごとに仏教というのは、素晴らしいなと気づきまして生涯をかけるたる生き方だなと感じまして、それから、ずっと僧侶続けまして、住職になりましたのは10年前のことでございます。
ストレス解消法教えて下さい。
私がお勧めするのは、掃除ということです。
仏教には、色心不二という言葉がございます。どういう字を書くかと申しますと「しき」とは色ですね。「しん」とは心、「ふに」とは、二つならずと書きます。
どういった意味かと申しますと、色というのは、この我々の体を含めた見ている世界を色、自分の体も色でございます。心というのは、文字通り心のことでございます。我々のこの体を含めた世界と心というのは、二つならず、表裏一体のような関係なんですね。
掃除をすると、どうなるかと申しますと、自分の周りが綺麗になるわけでございます。自分の見ている世界が綺麗になるということはですね、その表裏一体である心が、綺麗になるということでございます。
掃除をして、周りがぴかぴかになるとですね、スッキリした気分になると思いますけども、それは、周りが綺麗になると共に自分の心も綺麗になった証でございます。
掃除をすることによって、日々の生活でですね、すすけてしまった汚れてしまった心を、きれいにするという意味でもってストレス解消法なると思います。
そういった意識をもって掃除をするというのも、良いかもしれません。
煩悩を抑える方法教えて下さい。
我々には欲がありますけども、これを無くすというのは無理な話しでございますけれども、煩悩を欲が強ければ、あれがしたい、これがしたい、強ければ強いほど、その苦しみも多くなる、と言われているわけでございます。
煩悩を抑えるためにすること。規律をもって生活をすることではないでしょうか。
仏教では、戒というふうに言うんですけども、仏教の戒を守る。そういう難しいことでは、なくてですね。生活の中に自分の、自分なりの決まり事をもって、生活するということでございます。
例えば、夜ふかしをしない。夜ふかしをしても、この時間までには必ず寝る。間食をしない。毎週1回は体を動かす。お酒を飲むにしても、何杯までと決める。自分の中で、決まり事をつくりまして、それを守ることによって煩悩を少しでも抑える。
インタビューありがとうございました。